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【私の人生の分岐点についての話】⑤

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出戻りのしいたけ君

そして出戻りのしいたけ君。

外でもまれてきた分、前にいた時よりは言葉が通じる様にはなっていました。猿から人間になっていた。笑。

前の失敗は、とにかく仕事だけ即席でやらせようとした事。

まず躾からたたき込む従来の方法で根気よくやると決めて借金が出来る状態を用意してきっちり職人として育てて一人でも何とか食べていける位までにしてやろうと思いはじめました。

そもそも発達障害の人は職人向きだと思うんですよね。

理解できればキチンとやるし真面目だし、部分的にはしっかりしてます。

ただ一人では自分をコントロールしつづける事がむずかしいので、人の助けは必要ですがちゃんとした基礎が身についてしまえば色々な事がコントロールできて自信もつけば更にたしかな状態になると思います。

とは言えかなりシンドイ道のりになるのは確実でしたので、しいたけ君に話をしました。

①俺は幸せになる為に日々を生きてるので邪魔をしない。しいたけ君も幸せになりたいと思って日々を生きる事。

②前と同じ失敗を繰り返さない為にも、とにかく俺の言う事を素直に聞く事。

③しいたけ君の症状の対応はカウンセリングみたいなものだから俺はあなたを良くする事で徳を積めて、あなたは色々な意味で生きやすくなるWin-Winの関係でいる事を意識する。

クロス職人になる為の仕事を通じて、広い視野で物事をとらえる訓練が出来る事は彼にとっても良いのではと思います。こちらはかなり大変な日々ですが、データ集め(人の行動心理)にはうってつけでした。

人の感情の動きとかに昔から興味があったので苦ではないのですが、私にもトラウマやら心理的な弱点があるので、時々同調してしまい何度かもっていかれながらも擦った揉んだしながら4年目、ワンルームの張替現場位は一人で終わらせる事が出来る所までになりました。

まるっと3年でそこまでになれたのは、通常の年数でしかも仕上がりは上出来クラス。

私から見ればアレコレと手直しの指摘箇所はありますが、そこら辺の同じ年数やっている職人と比べたら上出来です。

私のこまかいチェックで育ったのでかなり意識の高い職人になれたのではと思います。

その証拠に他の外注の職人さんにやってもらった現場を見に行くと10年経験~20年といった人達の中には早く終わらせてくれるのは良いのですが、まぁ現場がキタナイ。

床にのりがベッタリあちこちについていたり、クロスの細かいゴミが落ちていたり、仕上がりが悪い所が数多かったり、なぜか皆スピードが早い事が自慢らしく仕上がりは二の次。

その後、私が1時間とか掃除やら手直し、ヒドイ時は部分張替したり外注した意味が無い時があります。

要はやり逃げですね。やっつけの仕事。

ただ本人達はそれで良いと思っているので、育ってきた環境で変わってしまうという事だと思います。

何人かの職人さんでリピートして外注した人は最初だけ丁寧で何度目か慣れてくるとヒドクなるパターンもあります。

ちゃんと意識すればキレイにできるけどその基礎づけをしてきてないので仕事にムラがあり一定の仕上がりを維持できない、単純に能力が身についてない事なのですが、必ずその人達は何かしらの理由があってこうなったと言います。

毎回どの話でも思うのですが、専門職であれば気づいた時に悪い結果にならない対応が出来るのでは?と。

ここでも人はウソをつけない生き物なのだと実感します。

この場合、「自分は能力・専門知識の無いナンチャッテ職人です。」と自白している。

なので私は「そうですか、わかりました。おつかれ様」と笑顔でお別れします。

その反対でいつもキレイな仕上がりで対応も穏やか、まかせて安心の職人さんもいます。

しいたけ君にとっても色々なタイプの職人さんと一緒に仕事が出来たのはいい勉強になった様です。

人は比べる対象が無いとなかなか理解するのに時間がかかったり、わからなかったりします。

こんな時の為にこちらは常に正しい対応・行動をしてムラのない様にしていく。

これを徹底しているからこそ教わる側は、いつ見ても聞いても同じ対応・同じ仕上がりだと気づいてくれます。

気が抜けません、ホント・・・。

もう最近はダメな私を前面に出してグズグズ言う様にしています。

今まで何年もカッチカッチにきっちり真面目にやってきました。

しいたけ君は20年位のつきあいになるのでそんな私の事をよく知っていますし、何年も毎日ほぼほぼ一日一緒にいたので私が気を抜く所をあまり見た事がなかったと思います。

彼とは車の移動の中とか沢山の話をしました。

そして彼は頭の回転は悪くないし早い方ですが、それがアダになり人の話をお手つきの様に聞いては人の話の腰をおります。笑。

私が誰かが話してきた事や要求してきた事を話そうとするとイントロドンの様な感じで「〇〇ですね!」と見当違いな事を言ってきて話が進まないのですが、それはそれで脳の使い方の回路がどうなっているのかと分析する題材になり、本当にこの人はためになるものを沢山提供してくれるなと心から感謝してると伝えました。

「だから、しいたけ君は俺にかなりやっかいな対応をさせているケド、こっちはあなたから色々と得るものがあるからWin-Winでいいね。」と。

彼の人とのコミュニケーションの不具合は私の幼少期から20代位までの感じに共通するところがありました。

なので理解できる部分が多々あったと思います。

たとえば、私の幼少期は頻繁に話しかけてくれる人がいなかったので障害はなかったのに口を動かして口から音を出すという回路が発達しにくく、頭ではわかっていても言葉を話すという事がわかりませんでした。

もっと言うなら、答えるタイミングとかこの時はこの言葉を言うとかがわからなかったと言うか気づかなかったです。

身近で教えてくれる人間がいなかったので傍からみたら人見知りのおとなしい子で本人は頭?心?の中でかなりおしゃべりでした。

発達障害の症状でこのタイミングで相手を理解した言葉を話すという事がわかりづらいというのがある様でベストなタイミングを計る事というのは何度も経験した上で覚えたり感じ取っていく感覚を意識する。

そして色々な回路をつなげて感覚を養っていく。

更に相手の反応を見て対応していく。

これが出来にくいかわからないという所は共通している人の体の仕組みなのかなと。

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この記事を書いた人

家族や過去の経験は私を形作る大きな部分ですが、50年以上のマイノリティなアイデンティティを通じて、自分自身と周りとの向き合い方を学んできました。「あなたの人生の答えを、自分で正解に。」この言葉は、生きづらさを感じるすべての人に送りたいメッセージです。魔法のようなワンステップロジカル思考術を通じて、私は自分の人生を根本から変える旅をしてきました。

この旅は、ただのスキルを超えたものです。自分自身が選んだ道で、出した答えを自身の正解に変えるための生き方です。これからも、マイノリティであることの力と、ライフデザインシンキングを提唱し、広げていきたいという想いを持っています。

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